BtoBにおける適切な配信頻度は? 目的からの逆算

最適な配信頻度は人による! とはいうけれど……

メルマガを配信している方はもちろん、これから始めようとしている皆さんがよく気にされているのが、配信頻度です。

「毎日送ったらイヤがられるかな?」
「週1がいいとか聞くけど……」
「月1くらいでいいんじゃないかな?」


などなど…どこかで聞いた話から経験則からなど様々あります。

極論、メルマガの最適な配信頻度というものはありません。
なぜなら、配信目的や読者層によって最適な配信頻度はそれぞれ異なるからです。
もっと言うならば、読者一人ひとりによって最適な頻度は異なるからです。

しかし、そうはいってもゼロベースですべてを考えて答えを出すのは難しいもの。
ここでは、一つのベターな頻度と、「最適な配信頻度」の「考え方」をご紹介します。

配信頻度のベストプラクティスは?

弊社の調査、、「企業から送られてくるメールマガジン(ニュースレター)の適切な頻度は?」という問いに対して、

■1位:週に1回程度 44.9%
■2位:2週間に1回程度 22.4%

という回答が得られています。

また、 「頻度は週に1本、または2本でもOK」 という結果もあるようです。

(引用:BtoBメール閲覧実態の把握アンケート(対象者/数:BtoB企業で働く387名) BtoB企業のメルマガ頻度は

一般的なメルマガについての富士通総研の調査でも、
読者のもっとも適当と思う配信頻度は「週一回程度」とのこと。

「BtoBのメルマガだからBtoCと比べて頻度が多いとNG」ということは特にありません。
月2回から10回に増やしても購読解除率はほぼ変化がなかったという例もあります。

そのため、BtoB配信の場合、テッパンは週1~2度程度、といえるでしょう。

配信の目的から配信頻度を考えてみる

BtoBでのメール配信の場合、目的はなんらかのコンバージョンになるでしょう。
しかし、コンバージョンするためには読者の検討度合いなど、送信側では読めない要素が絡んできます。
読者の検討度合い、興味、時期などは日々変動します。

その時にハマると、メールは効果を発揮します。
しかし、月1、または忘れた頃にやってくる不定期なメール配信で、そのポイントにハマることができるでしょうか?


もちろん、偶然にタイミングがあうこともありますが、それは本当にたまたまで、再現性を持たせるのは難しいでしょう。



その たまたま を作り出すためには、そもそもちゃんとメールを送り続けなければいけません。

顧客にいやがられたくない、購読解除を避けるため、配信頻度を減らしたり、
途中で配信をやめたり、という企業もあったりしますが、
前述のことを踏まえるとそれはとてももったいなく思えませんか?

配信頻度が少ないと受信フォルダの中に埋もれてしまい、
必要な時に読者の目に止まりません。
メール配信を行う目的から考えれば、一定以上の配信がなければそもそも意味がない、
といえるでしょう。

BtoB特有の傾向

またBtoBの場合、以下のような特徴/傾向があり、検討-決着までが長期化する傾向があります。

複数の意思決定者が存在する

商品やサービスを導入する決定権を持っている担当者が、複数人いることが少なくありません。そのため、複数人の合意がいる。

意思決定に時間がかかる

商品やサービスを実際に利用する部署と、選定、購入検討する部署が別であることがほとんどです。そのため、意思決定に時間がかかり、すぐに購入が決定されることは少ない。

比較検討が前提

BtoBの場合、他社の競合商品などについて情報収集しているのが大半です。また導入・決定には他社との機能・価格の比較を必須とする場合も少なくない。

上記のような理由があるため、BtoBマーケティングでは、すぐに決まることを前提とせず、中長期的なマーケティング活動を通じて、メッセージをロジカルに伝えるコミュニケーション設計が大切になります。

効果的な配信日時と一般論

週明けの月曜日と週終わりの金曜日は、反応が落ちがちなので週中がベター・・・

朝夕の通勤時間に読まれる率が最も高く、昼休みも高くなる・・・


このあたりが配信日時についてよく聞いたことがあるのではないでしょうか?
しかし、もちろんこれがすべてに当てはまるわけではありません。
飲食店では、火曜日休みのところが多いですし、会社のメールアドレスの場合、社内にいる時間にしか見ないかもしれません。


なお、弊社とAIアナリストWACUL様の共同研究結果では配信の配信月、配信日、配信曜日、配信時間と開封率に相関はみられませんでした

WACAL「AIアナリスト」×ラクス「配配メール共同研究」より

どちらかというと、決まったパターン日時で送った方がいいようです。おそらく興味ある読者は配信のタイミングがわかるようになり、より高い確率で開封して読んでもらえるようになるでしょう。

自社のベストプラクティスを見つける


冒頭に述べさせていただきましたが、絶対的に正しい・最適な配信頻度などはありません。
最適はその人やその会社により異なります。しかし、逆に考えると、その会社ごとのベストプラクティスはあるはずです。それを見つけ出す、作り出すことがなによりも大切です。

なにもわからない状態ではどこから手を付けていいかもわかりません。
そこで既存のデータやパターンなどを指針として、まずは試してみて効果を見る、が遠回りのように見えて一番の近道といえるでしょう。

やはり、メールマーケティングにおいて重要なのは、配信の継続と改善です。

目的を達成するためにメールをどうしたらいいかの指針――本コラムが、その一助となれば幸いです。

株式会社ラクス カスタマーサクセス担当:名嶋



サービス・製品

見込み顧客を可視化して、メールマーケティングの勝ちパターンを見つけよう!!