メールマーケティングとはなにか

メールマーケティングとは、
Eメールを利用したマーケティング手法のことです。

明確な定義づけは難しいですが、一般的に

「戦略的なメール配信により期待した成果を得ること」

といわれています。

つまり、定期的な配信や一斉配信”自体”ではなく、
メールを配信することで、集客や購買、ファンの育成やリピーターの創出など、
なんらかの「目的を達成すること」を指します。

となると、メルマガ(メールマガジン)を想像される方もおおいと思いますが、
メルマガもメールマーケティングの一形態です。


メールマーケティング自体の歴史は古く、
1978年のアメリカの企業が行った記録があります。
およそ半世紀ほど経過しましたが、メールはいまでも多くの企業にとって重要なマーケティング手段であり続けています。

ここでは、メールマーケティングの基本的な考え方をお伝えします。

メルマガとメールマーケティングの違い

先ほどメルマガもメールマーケティングの一形態と伝えしましたが、
メルマガが、そのまま =(イコール)メールマーケティングというわけではありません。

メルマガとはメールマガジンの略で、
企業や個人がEメールを使用して、その読者に対して一斉に情報を送信するメール配信形態のことを指します。

メルマガの一斉配信は、
郵便DMや電話営業など他の販促手段と比較して安価であり、
システムの導入ハードルも非常に低いことから、
多くの企業が販促手段として取り入れたことで爆発的に普及しました。

一方で爆発的な普及はそのまま配信数の増加につながり、
読者側のメールボックスは様々な企業からのメルマガで埋め尽くされました。

みなさんも多くの企業から様々なメールが届いているのではないでしょうか?

結果、きちんと最後まで読まれるメールの件数はだんだんと減少。
一斉配信でのメールDMの効果が疑問視されるようになってきました。

そんな中、一方的な情報伝達ではなく、
顧客一人ひとりに合ったメール配信を行うことで効果を最大化しようという

One to Oneマーケティング

の考え方が一般的になってきました。

こうしてメール配信は、読み物としてのメールマガジンから、
効果を最大化するためのメールマーケティングへと変化していったのです。

歴史的な流れをまとめると以下のようになります。

Eメールの普及 > 販促への利用 > メルマガの乱立 > 効果低減 > メールマーケティングへ

目的を設定する

メールマーケティングでは、やみくもなメール配信-―メールを届けることではなく、
目的に対しての効果の最大化を目指します。

そのため、メールマーケティングを行う上で

「定量的なゴール設定」と「継続的な改善活動」

が必須となります。

ゴール設定は
「たくさんの人に読んでもらう」「一人でも多くの人に知ってもらう」
などの曖昧なものでは意味がありません

必ず 測定可能 = 定量的 な数値目標を設定します。

 例)
・メールの開封率(メールがどれだけの人に読まれたか)
・文中のURLのクリック率(どれだけの人を誘導できたか)
・コンバージョン率(メールからどれだけの売上を上げられたか)


そして、メールを配信した後は、その結果を記録し、
次回の配信の改善につなげることが重要です。

なぜメールマーケティングか

費用対効果

メールを利用する一番の利点は、
そのコストパフォーマンスの高さです。

たとえば、はがきサイズのダイレクトメールの場合、一般的に1通あたり50円以上の費用がかかります。
対して、メールの場合はおよそ1通1円ほどです。
送信回数によっては、1通あたり1円を切ることも珍しくありません。

郵送DM 1通50円以上 > メールDM 1通1円未満


最近ではスマートフォンの普及により多くのSNSが利用されています。

そのため、SNS広告の方が有効なのではないか? と思う方もいるのではないでしょうか。

しかし、多く調査からメール広告がそれ以外のSNS広告と
比較して効果が高いという結果が出ています。

購入のきっかけ 
メルマガ:53% > SNS:2-3%(弊社調査)

メルマガの売上効果
1ドル投資につき38ドル(Campaign Monitor社 調査)


また、広告配信毎に課金が必要な他の広告と違い、
試行錯誤を気軽に行えることもメールのメリットといえるでしょう。

リーチの広さ

メールの強みの一つとして、その圧倒的な利用者数の多さが挙げられます。

SNSは利用者数はFacebookがTOP

Facebook、LINE、Twitterなどの各種SNSはどれくらいの利用者数がいるのでしょうか?

2017年のデータになりますが、各社発表による利用者数はおよそ以下の通 りとなっています。

Facebook:およそ20億人
LINE:およそ2.2億人
Twitter:およそ3.3億人


3つのサービスのうちでは、一番利用者数が多いのはFacebookで、20億人ほど。

メールアドレスのアカウントはどのくらい?

メールアカウントについてはSNSと異なり、複数の企業により発行されているので、
正確な数値というものは把握できませんが、
世界にはおよそ49億のアカウントが存在するという調査データもあります。

少なくとも
SNSサービスアカウントの開設時にメールアカウントによる認証が利用されていることから、
SNSの利用者よりも多いのは間違いありません。

そのため、基本的な考え方としては

メールアカウント > 各SNSアカウント

となります。


またSNSは所属するコミュニティや生活様式により、
ターゲティングが異なることが一般的ですが、
Eメールについては、インターネット環境を持つ場合、ほぼ必須のアカウントといっていいでしょう。


単純に考えて、SNSよりも広くリーチすることが可能なのです。

メルマガ広告とSNS広告はどちらが優れているのか

ただし、メール・SNSどちらかが優れているということではありません。
メール、SNSそれぞれに良さがあります。

たとえばSNSでは、年齢や地域を細かく設定し、広告配信することが可能です。

いまでいえばLINEのビジネスアカウントでは、
個人のスマートフォンにプッシュ通知で広告を配信できるなどのメリットがあります。

SNSとメール広告の大きな違い

メールとSNSの広告では様々違いがありますが、
大きな違いの一つに「タイムライン」表示があります。


SNSは一般的にタイムラインで表示されるため、
時間の経過とともに投稿内容は 下へ流れてしまいます。
当然ながら広告についても、どんどん下へ流れて行ってしまいます。

一度閲覧した広告を振り返られることは少なく、
表示されたその瞬間にクリックされない限り、見られる機会が二度とない、ということもありえます。

そのため、SNS広告は表示されるタイミングが非常に重要になってきます


一方でメールは、読者のメールボックスに蓄積されていきます。

メールの場合は、メールボックス内は「件名」で一覧表示されるため、
過去に受信したメールであってもすぐに探し当てられます。

そのため、読者は好きなタイミングでそのメール内容を確認できますし、
過去に受信したメールを遡って検索することも可能です。

また、メールはSNSと異なりサービスのプラットフォームの影響をほとんど受けません。
HTMLメールにおいては、自由にデザインすることが可能なのも大きな特徴の一つといえるでしょう。

メールのウィークポイント

普及率も高く、情報の蓄積性もある……と、良いところだらけに見えるメールですが、デメリットも当然あります。


1つ目は、「即時性が求められる告知は得意ではない」ということです。
メールは送信してから受信されるまでにどうしてもタイムラグが発生します。

また好きな時間に見られるという利点は、いつ見られるかわからないという面でもあります。

そのため、
「今から1時間だけセールを行います!」
といったような即時性が求められる告知などは、あまり得意ではありません。

そのようなリアルタイム性が求められる告知は
TwitterやLINEなどのSNSで行うほうがよいでしょう。

2つ目は、「コンテンツ(内容)の表示には、開封が必要」なことです。

受信したメールのコンテンツを確認するためには、
メールの件名(タイトル) をクリックして開封しなければなりません。

この点がぱっと見でも、広告内容もそのままダイレクトに見られるSNS広告と異なります。

メールは、どんなに素晴らしいコンテンツができても、
メールが開かれなければ読者に伝わることはありません。

しかも、メールの件名は文字(テキスト)のみ。

メールのコンテンツだけではなく、件名につけるコピーにも工夫が必要なのです。

まとめ


メリット、デメリットもありますが、
メールマーケティングは安価で簡単に始めることの出来る有用なマーケティング手段です。

「定量的なゴール設定」と「継続的な改善活動」をしっかりと行うことで、
その効果を最大化できます。

参考
Social Media labo:2020年5月更新! 12のソーシャルメディア最新動向データ

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